こじれずにまっすぐに
私の出勤時刻になっても
起きてこないだろうから
朝ご飯のボリュームは
どうしようか迷った
納豆巻きを作り
イチゴを洗って小皿に盛り
ヨーグルトを添えた
お昼休みにスマホを見る
「納豆巻きおいしかった」
とスタンプつきで
ラインがきていた
徐々に食欲を
取り戻している
少しホッとした
昨日の晩御飯のあとで
進路を自分で決めたことに
ついて私が凄いと思っている
ことを伝えた
普段ダメだしが断然多いから
いきなり「凄い思っているし
誇りに思っている」なんて
伝えてもウソくさく
聞こえたら…と不安だった
こじれずにまっすぐに
伝わって良かった
食欲が出てきたことが
その証拠と思いたい
伝えたいこと
おかゆとミルクスープを
ランチョンマットに並べ
声をかける
ゆっくりと食べ進めるうちに
少し食欲がでたのか
スプーンを口に運ぶ速度が
早くなった
「キウイあるよ、パインも食べる?」
「うん」
その会話にホッとする
とりあえず食べたい気持ちは
昨日よりはあるみたいだ
その選択が正しいのか
自分はその専門知識の習得に
ついていけるのか
早くから自分の将来を見据えた
進路を選択したことを
後悔はせずとも不安に思うのは
真剣に学ぼうとしている証拠
身支度をしながらこどもの口から
ポロリとでた言葉に
私はこどもが欲している返事が
できただろうか
私はこの子と同じ歳の頃
親と教師が薦めるままに進路を決めた
だから自分の将来と進路を自分で考えて
決断した我が子を凄いと思うし
誇りに思っている
そのことを帰ってきたら
伝えたいと思う
絶叫の根源
観た映画の口コミをネタバレを
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主人公が奇声をあげて絶叫する
シーンが2回ある
その場面について私は共感した
「精神的な疾患の症状だろう
全く理解できない」というような
口コミがあった
そうか
なったことのない人には
そう見えるのかとその口コミが
新鮮だった
自分の中で抱えている闇のようなもの
どこにも捨てられずどこにも逃げられない
普段は用心深く蓋をしてその闇が漏れ出ないように
振舞っているが誰かの言動で蓋がずれたり
落ちそうになってしまう
その時になんとか取り繕っている自分が
すべて崩壊しそうな恐怖と
もう何も見たくないし聞きたくないという
自分の存在も含めた全世界に対する拒絶が
聞くに耐えない絶叫を生む
砕け散る
砕け散るところを見せてあげる
本当は2本観たいのが
あったけど
私の都合優先で
こちらを観た
様々な記憶が蘇る
途中動悸がして
おさまるまで
目をふせて呼吸に
意識を向けた
見終わってから
自分もあんな風に
なったことあると
打ち明けた
「知ってる
付き合った最初の頃
2回くらいそうなって
俺対処したし」
あっさり言われた
あれは記憶違いかと
思っていたけど
現実だったのだ
当時の私は面向きは
愛想が良く明るく
振る舞っていたけど
心の中は他人への警戒心と
自分への否定的な気持ちで
いっぱいだった
私が怖がらないように
人を信じられない気持ちに
耐えきれず逃げ出さないように
ゆっくりじっくり距離を縮めてくれた
この人がいなかったら
今頃私はどうなっていたか
そんなことを考えた映画だった