記念に
春から進学する孫の為に
母親が木を植えにきた
思えば保育園の頃から
将来の夢がブレない子だった
中学2年までは夢だった
それが明らかな目標となったきっかけを
私は知らなかった
卒業式の日
ささやかな花束とともに
渡された手紙には
自分がその職業を明確に
目標としたきっかけが
綴られていた
そのきっかけは
私だった
いつの間に
こんなにしっかりとした
考えや目標を持つようになったのか
朝だって寝坊するし
忘れ物だってよくするし
私の話を聞き流して
スマホいじって後から
聞き返したりして
イライラさせるのに
全然成長してないように
みえていたのは
心のどこかで私が子離れを
したくないからかもしれない
子どもが生まれた時に植えた木の隣で
守られるように揺れる苗木
どうか折れることなく曲がることなく
育ちますように