親心
新生活も無事に1週間が過ぎた
新生活で電車通学になってから
以前の寝坊が嘘のように
目覚ましできちんと起きている
時計の見方や算数の計算ができない
何度教えても同じ間違いをするし
忘れたりする
そんな時こどもを叱ってばかりいた
「その年齢ではできなくて当たり前
こどもの成長は人それぞれ
長い目でみてやらないといけない」
父にそう諭されたとき
そういえば父は
「早くしなさい」
「どうしてできないんだ」
「何度同じことすれば学ぶんだ」
など私がこどもにいいがちなことを
一度も私に言ったことがない
心が疲弊して食べることも
眠ることもまともにできなくなった時も
一度も責められたり叱られたりも
しなかったし変に励まされることもなかった
小さい頃から父は
朝から晩まで働き詰めで
ほとんど家にいなかった
晩御飯をつめたお弁当を
届けに行ったときも
ほとんど会話はなかった
肩車も高い高いもおんぶも抱っこも
父にされた記憶はない
一緒に遊んだ思い出もない
学校の行事に来てくれたこともない
それでも丸一日がかりになる
私の通院の日だけは
毎回仕事を休んで一緒に来てくれた
家族カウンセリング
私だけのカウンセリング
親だけのカウンセリング
カウンセリングの回数を重ねると段々と
来なくなる父親が多いと
あとで先生から聞いた
口には出さないし行動も分かりにくいけど
お父さんはあなたのことを守ろうと必死だよ
父はどんな状態の私も急かすことなく
怒ることなく見守っていてくれた
それがどれだけ大きな心とこどもを信じる
決心とゆるがない愛情がなければ出来ないことか
自分が親になってみて初めて理解した